リアリティーは二の次 石原さとみ「校閲ガール」の醍醐味

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 しかし、あくまで本筋はお仕事ドラマだ。憧れのファッション誌編集部への転属を虎視たんたんと狙う、文章の誤字脱字を添削する校閲者を描く。

 ドラマでは校閲=地味な仕事という紋切り型の設定で、地階の部署でメガネをかけた非社交的な面々が登場するが、「この手の作品は王道の職業ドラマとは異なり、専門性やリアリティーを求めてはいけません。人物設定ひとつとっても、7年間も一社限定で採用試験を受け続けるなんてあり得ないし、その間、膨大な衣服代や生活費はどう工面したんだって話ですから。仕事に情熱を持てない人が多い時代に、変わり者の主人公が周囲のプライベートに踏み込み、相手の触られたくない心の傷をえぐって、結果的に覚醒させていく。主人公の熱量を浴びるような感覚で見るとちょうどいいドラマだと思います」(前出の桧山氏)。

 細かいことは気にせずに、ビール片手に石原を愛でるのが正しい視聴方法のようだ。

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