宝塚退団後に低迷も 天海祐希を救った唐沢寿明からの誘い
■ハンサムウーマンとしてブレーク
大手事務所に移籍したからといって、成功する保証はない。だが「離婚弁護士」(フジテレビ系、04年)の主役を掴み、ハンサムウーマンと称されて見事にブレークした。
「当時は『草食系男子』が流行語大賞にノミネートされた反動もあって、元男役という『頼もしい女』のイメージがドラマにマッチしました」(放送関係者)
また持ち前の男役が最大限に生かされたのが「女王の教室」(日本テレビ系、05年)だろう。脚本は後年「家政婦のミタ」を手掛けた遊川和彦。初の悪役は、黒いスーツワンピースをびしっとまとった悪魔のような小学校の鬼教師だった。その立ち姿から神々しさが漂い、まるで毅然として宝塚の舞台にたたずむような迫力がにじみ出た。素の自分と天海祐希が見事に昇華した作品だった。
「その後は泥くさい刑事でも屋台を引くシェフでも、品がある。さすが元宝塚のトップスター」(前出の放送関係者)
最近は、生涯独身を宣言した。アラフィフでも美しい天海だからこそ、恋愛でも場外大ホームランをかっ飛ばしてもらいたい。
(作家・夏目かをる)