コミック実写化“炎上”続く中…映画「銀魂」はなぜウケた

公開日: 更新日:

 空知英秋の大人気コミックを実写化したコメディー映画「銀魂」(公開中)が異例の盛り上がりを見せている。通常、この手の実写映画化は漫画版の熱狂的ファンからネガティブに取られることが多い。勝手なアレンジを加えられ、原作レイプだと炎上するケースも少なくない。

 ところが「銀魂」は、主演の小栗旬はじめ菅田将暉橋本環奈柳楽優弥といった豪華キャストがことごとく「原作キャラそっくり」と、その再現度をファンから絶賛されている。この異例の高評価について映画批評家の前田有一氏が解説する。

「福田雄一監督は原作ものを数多く手がけていますが、原作ファンからの評価が高い数少ない映画監督のひとりです。何しろパンティーをかぶった半裸のヒーロー『HK 変態仮面』シリーズなど、どう見ても実写化困難な原作の映画化ばかり一手に引き受け、成功させてきましたからね。同じくシュールなギャグを連発する『銀魂』実写化の話が出たときも、常に原作ファンのため作家性を抑え、職人監督に徹する福田監督ならと原作者も読者も歓迎した経緯があります」

 天人と呼ばれる宇宙人と人間が共存する、架空の江戸時代末期を舞台にしたSF時代劇。便利屋を営む元サムライの坂田銀時(小栗)は、いつしか居ついた仲間たちと共に、かつての同志・桂小太郎(岡田将生)失踪事件を追う。携帯電話やテレビなど文明道具から宇宙船まで、なんでもアリの世界観の中で、原作同様人気マンガやアニメ、映画など超有名作品のパロディーが連発される。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    【独自】フジテレビ“セクハラ横行”のヤバイ実態が社内調査で判明…「性的関係迫る」16%

  2. 2

    人事局付に異動して2週間…中居正広問題の“キーマン”フジテレビ元編成幹部A氏は今どこで何を?

  3. 3

    中居正広氏&フジテレビ問題で残された疑問…文春記事に登場する「別の男性タレント」は誰なのか?

  4. 4

    おすぎの次はマツコ? 視聴者からは以前から指摘も…「膝に座らされて」フジ元アナ長谷川豊氏の恨み節

  5. 5

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  1. 6

    萩原健一(6)美人で細身、しかもボイン…いしだあゆみにはショーケンが好む必須条件が揃っていた

  2. 7

    フジテレビに「女優を預けられない」大手プロが出演拒否…中居正広の女性トラブルで“蜜月関係”終わりの動き

  3. 8

    TV復帰がなくなった松本人志 “出演休止中”番組の運命は…終了しそうなのは3つか?

  4. 9

    "日枝案件"木村拓哉主演「教場 劇場版」どうなる? 演者もロケ地も難航中でも"鶴の一声"でGo!

  5. 10

    “年収2億円以下”マツコ・デラックスが大女優の事務所に電撃移籍? 事務所社長の“使い込み疑惑”にショック

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    べた褒めしたベッツが知らない、佐々木朗希"裏の顔”…自己中ぶりにロッテの先輩右腕がブチ切れの過去!

  2. 2

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  3. 3

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  4. 4

    巨人・田中将大“魔改造”は道険しく…他球団スコアラー「明らかに出力不足」「ローテ入りのイメージなし」

  5. 5

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  1. 6

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  2. 7

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…

  3. 8

    佐々木朗希を徹底解剖する!掛け値なしの評価は? あまり知られていない私生活は?

  4. 9

    大阪・関西万博の前売り券が売れないのも当然か?「個人情報規約」の放置が異常すぎる

  5. 10

    僕に激昂した闘将・星野監督はトレーナー室のドアを蹴破らんばかりの勢いで入ってきて…