ポスト平成も救う…ご当地アイドルは日本最大の“資源”だ
なるほど昭和の時代のテレビは、みんなで見る――最大多数の好みの平均値が求められる割り算の世界だ。が、平成のスマホは、一人一人が見る――個人の好みがSNSによって倍々に拡散されていく掛け算なのだな。
昨年、私は新潟へとアイドル視察に行った。駅前にNGT48の巨大看板が飾られ、劇場公演をのぞくと、地元のファンらとNGTのメンバーらが一体となって熱く盛り上がっている。街全体にアイドルを応援する機運が満ちあふれていた。新潟は今やアイドル都市だ!
Jリーグやプロ野球の各地チームに続いて、ゆるキャラとご当地アイドルがニッポン全国を元気づけている。アイドルは許認可事業ではない。いつでも、どこでも、誰でも始められる。我が国は資源が乏しい。中東で紛争があれば石油価格が高騰する。しかし――アイドルがいるではないか!日本中に。それこそこの国の最大の資源だ。
まもなく平成が終わる。ポスト平成のニッポンを、ご当地アイドルが救う!!
(中森明夫/作家・アイドル評論家)