ホリプロ<2>芸能総合商社が抱える男優女優陣の“結婚問題”
現在、ホリプロは「ホリ・エージェンシー」などグループ12社からなる。創業者・堀威夫(現・ファウンダー最高顧問)の息子2人が経営者として指揮を執り、順調に業績を伸ばしている。
タレントに個性があるように芸能プロも個性が色濃く出る世界。ホリプロもカラー(特徴)が随所に出ている。歌手からスタートした事務所は俳優、タレント、芸人から文化人、スポーツ選手まで広げ、さらに北大路欣也ら大御所俳優と業務提携。ソフトバンクのお父さん犬・カイくんの声役に抜擢するなどマネジメント力を発揮している。まさに芸能界の総合商社。
タレントを支える社員も、「学歴無用」といわれた芸能界で、ホリプロは最初に新卒大学生を採用した。タレントのギャラも本来の歩合制から給料制を敷き、今も続けている。その効果か、タレントの独立は少なく、和田アキ子はデビュー以来、丸50年在籍している。CMや映画製作にも携わった。最近は舞台制作からネットコンテンツも手掛けるが、芸能プロの命でもあるタレントも絶やすことがない。
舟木一夫ら歌謡曲スターでスタートしたホリプロは森昌子、山口百恵のアイドルをつくり、フォークブームでは井上陽水、浜田省吾を手掛けた。「時代の流れを読み、先を見越したタレントの育成が芸能プロの腕」といわれる世界。ホリプロは常に先手を打つ。