ジャニーズ事務所<2>アイドルも経営陣も世代交代の転換期
ジャニー喜多川社長(87)と姉のメリー喜多川副社長(92)でつくり上げたアイドル帝国・ジャニーズ事務所。男性アイドルに特化したことから、「学校」ともいわれる。歌手でも俳優でもない。アイドルはジャニーズが生んだ新ジャンルだが、俳優と違い原則、永遠にアイドルを続けられない。いずれは卒業して芸能界の別なジャンルに進む。
AKB48らの女性グループは「卒業」という言葉を使い、いずれ芸能界に羽ばたいていくシステムを取っている。ジャニーズも実質、卒業していくことが運命づけられているが、次なる進路先が簡単そうで難しい。
過去、ジャニーズ出身者が芸能界の壁に当たるケースを何度となく見てきた。ジャニーズは近年のイケメンブームのはしりとしてさまざまなタイプを輩出してきたが原則、卒業後のアフターケアはない。女性問題で引退した歌謡グループ「純烈」の元メンバーの友井雄亮は昔、関西ジャニーズに在籍していた。一時、舞台に立つまでになったが、「今の成功は事務所の力じゃないか」と葛藤。退所につながったという。嵐の大野智に相通じるものもあるが、アイドル人気は事務所の力によるところは大きい。大事なのはアイドル卒業後の進路先と最終的な人生の選択。すべては自身の選択にかかる。元アイドルが話す。