著者のコラム一覧
太刀川正樹ジャーナリスト

1946年、東京生まれ。国際ジャーナリスト。早稲田大学教育学部英文科在学中、韓国国立ソウル大学語学研究所へ留学、韓国語を学ぶ。講談社の日本語版「ペントハウス」ニューヨーク特派員などを経験。著書・訳書に「政権交代」「平壌十五号官邸の抜け穴」「オリンピック30年」など。

ご恩返しと償い…私の夢はもう一度、日本に戻って歌うこと

公開日: 更新日:

 私にとって日本人以外の歌手で記憶に残っているのが、台湾の歌手テレサ・テンさんです。彼女は“アジアの歌姫”と呼ばれていました。91年末の紅白歌合戦では一緒に出場しました。私は「悲しみの訪問者」、テレサさんは「時の流れに身をまかせ」を歌いました。残念ながらテレサさんは95年、タイで亡くなりました。42歳の若さでした。

 96年に個人事務所をつくった理由も、“アジアン・フューチャー”(アジアの未来)をテーマに日本だけでなく、アジアでも愛される歌手になりたいという目標を立てたからです。そのために完璧なステージを目指し、人一倍豪華な照明や舞台装置をつくろうとしました。有能なバックバンドを起用したり、他の歌手以上に衣装をたくさん購入したり、お金をかけました。ステージ(コンサート)では満足できましたが、経済的に独立事務所を圧迫する結果を招いたのです。

 日本ではいろいろと苦労しましたが、やりがいも多かった。それもファンのおかげです。これまで波瀾万丈の人生を生きてきて、ファンの皆さまにも大きなご迷惑と心配をかけてきましたが、今の私には過去を振り向いている時間はありません。皆さんに対するご恩返しと償いの意味で歌うしかありません。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大友康平「HOUND DOG」45周年ライブで観客からヤジ! 同い年の仲良しサザン桑田佳祐と比較されがちなワケ

  2. 2

    阪神・藤川監督が酔っぱらって口を衝いた打倒巨人「怪気炎」→掲載自粛要請で幻に

  3. 3

    阪神からの戦力外通告「全内幕」…四方八方から《辞めた方が身のためや》と現役続行を反対された

  4. 4

    阪神・西勇輝いよいよ崖っぷち…ベテランの矜持すら見せられず大炎上に藤川監督は強権発動

  5. 5

    中森明菜が小室哲哉、ASKAと急接近! “名曲製造機”との邂逅で「第2の黄金期」到来に期待

  1. 6

    「色気やばい」山﨑賢人のタバコ姿が大反響 韓国で路上喫煙の宮根誠司との反応に“雲泥の差”

  2. 7

    巨人・小林誠司に“再婚相手”見つかった? 阿部監督が思い描く「田中将大復活」への青写真

  3. 8

    中野サンプラザ、TOC、北とぴあ…都内で建て替え計画が相次ぎ頓挫する理由

  4. 9

    岩井明愛・千怜姉妹が大ピンチ!米ツアーいまだポイントゼロで「リシャッフル」まで残り5試合

  5. 10

    演技とイケオジぶりで再ブレーク草彅剛と「10億円マンション売却説」中居正広氏との“絆”