「麒麟がくる」がやって来た! 岐阜県に早くも大河特需が
■山城ブームも追い風
ここ最近の城ブームで、岐阜にある山城も注目されている。日本一高い場所にあり、雰囲気のある城下町を抱え、霧に包まれる姿が幻想的な岩村城跡(恵那市)、巨岩の上に建てられた苗木城跡(中津川市)、信長の家臣森氏の居城であった美濃金山城跡(可児市)が岐阜三大山城として岐阜県に「岐阜の宝もの」と認定された。恵那市岩村町の城下町は実は18年の朝ドラ「半分、青い。」のロケ地で、観光客も増え、県内どこでも五平餅が売れたらしい。美濃金山城跡では甲冑を着て山城を散策する「イクササイズ」が話題になっているという。
それに加え、岐阜には天下分け目の合戦の地、関ヶ原がある。ネームバリューは抜群なのに長い間放置されてきた関ヶ原の古戦場はたびたび来る大河ドラマの波、歴史ブームを追い風にここ近年は自らイベントを仕掛け、全国から歴史ファンを集めてきた。
関ヶ原はJRの駅を降りてすぐに散策できるアクセスの良さが売りである。老若男女、それぞれの体力に合わせてぶらぶら史跡を散策して楽しむことができる。しばらく置いていかれていた田舎町であるがゆえ、小さな川が流れ、平らな土地が続き、陣が置かれた丘が点在する風景が、かつてここで合戦があり、武将が陣を置き、馬を走らせていたという当時の様子を容易に想像させるのだ。実際に、笹尾山の石田三成の陣跡に登って、古戦場を見渡すと、感激する歴史ファンも多いという。