幾多の達人を越えていく 森川葵の類いまれな自己暗示力
穴と剣の直径の差が1ミリしかない非常に難しい、このけん玉を、なんと森川は一発で成功させてしまったのだ。
その後も「ロックバランシング」「クレーンゲーム」「ゴム銃」「ダイススタッキング」「テーブルクロス引き」など、達人たちが長い時間をかけて習得した技術を、森川はいとも簡単に成功させてしまう。時には日本トップレベルの記録もたたき出す。
バラエティー番組の挑戦企画は普通、タレントが苦労している様子を撮りたいものだ。それがほとんど撮れない。いつしか“バラエティーの法定速度”を無視した「ワイルドスピード森川」という異名がついた。
彼女は「人はできるんだ、これはできるものなんだ。だからきっと(私も)できるだろうな」と自己暗示をかければできるのだという。並外れたセンスだけでなく、自己暗示力と一瞬の集中力が物凄い。冒頭の「5ミリ穴通し」も達人よりも早い191投目で成功させてしまった。
「役に合わせて見た目を変えると性格も変わるタイプ」(ネットネイティブ「モデルプレス」16年6月17日)
そう自身でも語るように女優としての彼女は、しばしば「憑依型」などと言われる。「夢と思ったら夢のままで終わってしまうから、現実にしようと強い意思を持つこと」(同前)が大事と語る彼女の類いまれな自己暗示力と意志の力は、彼女をトップ女優へと導いていくに違いない。