40歳は人生の折り返し…竹内結子さんとハワイロケの思い出
まずは、お悔やみ申し上げます。もう21年前か、オアフ島でロケした映画「ビッグ・ショー!ハワイに唄えば」という、演歌歌手の室井滋と事務所社長の尾藤イサオのドサ回りコンビで描く「のど自慢」の続編で、ちょっとズレてる付き人役で抜擢したのが竹内結子ちゃん(当時まだ19歳だったか)で、お嬢さん顔の新人だった。
常夏のハワイにまで来て、お嬢さんに怒鳴りつけるのは気が引けたが、テストが始まるや、彼女のせりふ回しは早過ぎて声もボソボソ。結局「なに言うてんのかさっぱり分かりまへん! 風呂ん中で屁ぇこいてるんか! しっかり言わんかい!」「違う! それだともっちゃりし過ぎ! 餅でも焼いてるんか! 結子ちゃんよ、加減して言いなよ」と現地の日系人エキストラ数百人に囲まれる中、立て続けにダメ出しをして追いこんだのだった(今だとパワハラで監督レッドカードか?)。
脇からプロデューサーが「もう泣き出しますよ」と焦っていたが、どっこい、彼女は何食わぬ顔で自分を押し殺し、現場に臨んでいた。泣く余裕もないほど気が張りつめてんだろうが、とにかくガンバリ屋だった。ホノルルの現場が懐かしい限りだ。