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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。「芸能界」というビジネスは、いかにして始まったのか。貴重な証言を収録した「芸能界誕生」(新潮新書)。伝説の番組「アメリカ横断ウルトラクイズ」を基に描く青春群像ノンフィクションノベル「史上最大の木曜日 クイズっ子たちの青春記」(双葉社)。2つの最新著が絶賛発売中!

コロナ禍の今こそ渡辺えりは救われた「本職」に精を出す

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「今も下積みよ。だって食えないんだもん、自分の演劇で」(渡辺えりフジテレビ「ボクらの時代」11月22日放送)

 テレビや映画では名バイプレーヤーとして活躍。企画集団「オフィス3○○(さんじゅうまる)」を主宰する劇作家・演出家としても、数多くの舞台を作り出してきた渡辺えり(65)。彼女が語った言葉を今週は取り上げたい。つまり、彼女の「本職」は演劇に他ならないのだ。

 山形県に生まれ、祖母や両親から夜ごと、ふるさとの民話や童話を読み聞かせられた渡辺は、夢見がちで物語好きな子供に育った。物語の続きを自分で作るようになり、それを周りに聞かせると喜んでくれるので、それがうれしくて、また物語を作るような明るい子供だった。

 小学校に入学すると、その大きな体が原因でイジメにあうようになり、2年間近く不登校児になってしまった。それが変わるきっかけになったのが、2年生の終わり頃に行われた学芸会。そこで犬のお母さん役を演じた彼女は喝采を浴びた。

 3年生の担任は作文を書いたり、歌を歌ったりすると、みんなの前で褒めてくれた。やがて自信がつき、5年生の頃には初めて脚本を書いて演出・主演を務め、大好評を得た。そして演劇にのめり込んでいった。

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