「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」は“鬼滅超え”なるか
90年代にカルト的な社会現象を巻き起こしたテレビアニメシリーズの、新劇場版4部作の完結編「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」が8日に公開され、爆発的なスタートを切った。
初日だけで興収は8億円を突破。公開から7日間の累計では興収33億円を超える大ヒットとなっている。これは興収53億円を叩き出した前作「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」(2012年)の初動7日間と比べると145%というロケットスタートとなった。ヒットの背景を映画批評家の前田有一氏が解説する。
「平日公開の作品としては歴代2位だそうですが、1位の『劇場版 鬼滅の刃 無限列車編』は金曜日が初日。エヴァは月曜スタートでこの数字ですから前代未聞です。早速SNS上では内容解釈の話題で持ち切りですが、エヴァ世代は40代以上なので、会社員でまだ見ていない人たちも多く、ネタバレを恐れてやきもきしています。この週末はそんな人々が殺到し、凄まじい数字が出るでしょう。90年代は深夜ラジオや雑誌メディアとファンが一緒になって、作中の難解な伏線をのんびり深掘りして盛り上がりましたが、今はネットがある。拡散・爆発力はケタ違いです」