無為無策で場当たり的コロナ対策に芸能界から怒りの大合唱
3度目の緊急事態宣言発令となる中、無為無策で場当たり的な国や自治体の新型コロナ対策に芸能界からも大ブーイングが巻き起こっている。
22日放送の「羽鳥慎一モーニングショー」(テレビ朝日系)では、コメンテーターの玉川徹(58)が、感染拡大を抑えた成功例は「ロックダウン、検査、予防としてのワクチン」の3つと説明。その上で、行き渡らないワクチンやロックダウンや緊急事態宣言の経済への影響について触れ、「世界で成功例もあり、有効だという論文も出ているのに、なぜ“検査”をやらないかってずっと思うんです」と、公的機関によるPCR検査が一向に増加しないことを批判した。
■麻木久仁子「必死さがまるで無い」
一方、タレントの麻木久仁子(58)は、五輪組織委員会の橋本聖子会長らの「(五輪参加選手に対して)原則的には毎日検査をしていく方向になろうかと思います」という発言に「ではなぜ、国民の安全を守るために同じことをしないのか」とツイッターに投稿。「コロナを封じ込め選手の安全を守る。その意味で橋本会長は正しい。ではなぜ、国民の安全を守るために同じことをしないのか。政府は説明するべきです。何をすべきかわかってるのに、それを国民に対してはやらないってことですから。怒りを禁じ得ない」と猛批判した。
別の投稿では、「まともな検査体制も治療体制もワクチン接種体制も、未だに無い。五輪主催は一義的に東京都です。主催都市なのに、必死さがまるで無い」「政府に責任押し付ければいいと、都知事は思ってるんだろうか」と都の対応にも怒りを爆発させている。
芸能界は「力強い怒りの声をあげるべき」
カンニング竹山(50)が都の広報動画制作費用について批判した件で、数字を間違えていたことに都が抗議文を送っていたことは日刊ゲンダイ既報の通りだが、芸能界では都のコロナ対策に対する不満も噴出している。
タレントのヒロミ(56)は、20日放送の「バイキングMORE」(フジテレビ系)で、2度目の緊急事態宣言解除から1カ月近くでの3度目の発令に、「どっかでガツンと『全員止まり』っていうぐらいやんないと。国が医療体制とかを何かしてくんないと、お願いだけで……」と、“お願いベース”の対応が限界にきていることを指摘。さらに、「東京都は、じゃあ本当に病床を押さえてんのかとか、何にもやってないんじゃないかって思うぐらい。あんまりこれ言ってると、また竹山みたいに怒られちゃうから言わないけど。ホントに見てても、お願いばっかりで」と“ヒロミ節”で怒りをあらわにした。
芸能文化評論家の肥留間正明氏はこう話す。
「タレントが怒りを表明といっても、僕に言わせれば遅すぎるし、内容も弱すぎる。緊急事態宣言といっても、やってることは何にも変わっていない。タレントの政治的な発言がいまだにタブーといわれたり、体制に反する発言をするコメンテーターが外されたりする現状には呆れるしかないが、芸能界だって、コロナで危機に瀕しているのだから、もっと危機感を持って、力強い怒りの声をあげるべきでしょう」
一向に終息が見えないのは、もはや国や自治体が後手後手の対応を繰り返していることが原因の「人災」。芸能界からの怒りの声は、ますます拡大しそうな勢いだ。