マフィアの家族となった韓国系イタリア人が巨悪をぶっ潰す
「ヴィンチェンツォ」(Netflix 全20話ダウンロード可能)
韓国ドラマにあまり興味がなくて「冬のソナタ」も「愛の不時着」も観ていないという人も、このドラマは観た方がいい。いや、観ないと損をする。
日本でもNetflixでこのゴールデンウイーク中に最終話が配信され、今は全20話がイッキ見できる「ヴィンチェンツォ」(字幕版)がそれだ。
イタリアマフィア「カサノ家」の家族の一員であり、冷徹で非情なコンシリエーレ(顧問弁護士)でもある韓国系イタリア人ヴィンチェンツォ・カサノは、身内の汚い裏切りで命を狙われ、母国・韓国に戻ってきた。かつて首都ソウルの地下に埋めた金塊を掘り起こし、裏切り者に復讐するのだ。
金塊が眠るのは雑居ビル「クムガ・プラザ」の秘密の地下室。ビルから出て行かない風変わりな住人たちを立ち退かせようとする中で、巨大企業「バベル」との法廷闘争に巻き込まれる。製薬会社や建設会社を傘下に持つバベルは、金儲けのためなら暴力はおろか殺人も辞さない極悪企業だ。
このドラマは、主人公のヴィンチェンツォが「悪は悪で処断する」を合言葉に、イタリアマフィアの流儀で暴力には暴力で立ち向かい、法律では裁けない巨悪を倒す痛快アクション&法廷ブラック・コメディーだ。言ってみれば、「ゴッド・ファーザー」と「必殺仕事人」をブレンドした感じ。韓国では放送開始当初から「韓国ドラマに新たなジャンルが登場した」と大きな話題を呼び、「『愛の不時着』を超えた!」ともっぱらだ。