「青天を衝け」平岡円四郎ロス 堤真一“退場”にがっかり
NHK大河ドラマ「青天を衝け」の“平岡円四郎ロス”が広がりそうである。一橋慶喜(草彅剛)の腹心で、志士気取りの跳ねっ返りの渋沢栄一(吉沢亮)をあえて召し抱える太っ腹の家老並を堤真一が好演しているが、30日の放送で暗殺されてしまうのだ。
「吉沢の一本調子の芝居を、父親役の小林薫、草彅、そして堤がカバーしているのですが、なかでも、堤の平岡は伝法で偉ぶらない魅力的なキャラで、ドラマ全体を明るくにぎやかにしています。女房の元売れっ子芸者・やす(木村佳乃)とのコントのような掛け合いは、『大河のお笑い担当か』なんて、番組ホームページでも好評なんです。そんなすてきな平岡が殺されてしまう」(放送作家)
慶喜が攘夷に踏み切らないのは、平岡が開国論を吹き込んでいるからだと勘繰った水戸藩士数人に、京都の町奉行所与力長屋を出たところで襲われ、護衛の川村恵十郎(波岡一喜)らと反撃するが、致命傷を負って絶命する。慶喜は血だらけの遺体を抱き上げ、「尽未来際(未来永劫)どこまでも供をすると申したではないか」と人目もはばからず大泣き。しかし、平岡に命じられて、関東で一橋家に仕える家来集めに奔走している渋沢は、恩人の死をまだ知らない――というのが第16回だ。