小室圭さんバッシングがはらむ大問題 国民に溶け込んだ皇室の“危うさ”を突いている
敗戦後、GHQの皇室解体によって富も権力も剥ぎ取られた天皇は、憲法で「日本国民統合の象徴」と定められただけの存在になり、よって立つところは何もなかった。おそらく若き皇太子ご夫妻は、試行錯誤の末に、天皇がよって立つ場所を「国民」と定めたのだろう。そのためにメディアを通して国民に皇室像を伝え、メディアを通して国民の動きを知ろうとしたに違いない。その結果が、国民の目線に近い天皇像を示すことだった。これが戦後の象徴天皇制の原型になっていった。
■批判の矛先が秋篠宮家に向く可能性
しかしこれには危うさもあった。皇室が自らの収入がなく、すべて国費に頼っているから、国民の声は無視できない。国民に支えられるというのは、この国に天皇制があって欲しいと願う心が支えるのだから、場合によっては国民に見放される可能性もある。万が一にもそうなれば、象徴天皇制の崩壊につながりかねないだろう。
現在、批判にさらされているのはもっぱら小室圭さんだ。しかし、小室家の金銭トラブルの対応に眞子さまが関わっていたことが明らかになると、眞子さまにも批判の矛先が向けられ始めた。これは稀有なことだ。さらに眞子さまの結婚問題を、秋篠宮さまが解決できないとなれば、さらに批判は強くなるだろう。国民に支えられている限り、そういうことも起こりうるのだ。