<20>ドン・ファンと大阪の愛人の逢瀬にテレビが密着取材を
「ドタキャンしなければいいけれど……」
■仲むつまじく朝食も
東京から現場に向かうスーさんと私は、名古屋駅で鳥羽行きの電車に乗り換えた。昼頃にアプリコに電話をすると、ドン・ファンが鳥羽へ向かっていることが確認できた。ホテルでの宴会は参加者が多く撮影許可が出なかったが、ドン・ファンと愛人の撮影はうまくいき、彼らの部屋の中や仲むつまじく朝食を楽しむ様子も押さえた。それでもスーさんは尺(時間)が足りないと頭を悩ましていた。
「半月後に勝浦のホテルで業者会があるから、今度はそれを狙ったら?」
「本当ですか? それでお願いできますか?」
半月後、私とスーさんは、ドン・ファンと愛人が那智勝浦のホテルに向かうベンツをレンタカーで追いかけた。その夜は、ベンツを運転していたマコやんと我々の3人で居酒屋に行った。ドン・ファンと愛人が泊まる高級リゾートホテルは撮影許可が出なかったので、諦めて飲むことにしたのだ。