元NHKアナ内多勝康さんは早期退職し病児支援に 医療ケア児とその家族に捧げる「第二の人生」
内多勝康さん(58歳/元NHKアナウンサー)
9月18日、難病や障害のため在宅で医療的ケアが必要な子供たちや家族をサポートする「医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律」が施行される。NHKのニュース番組や生活情報番組のアナウンサー、キャスターとして30年にわたり活躍し、5年前に52歳にして早期退職した内多さん。この法律を心待ちにしていたひとりだ。
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都内世田谷区大蔵。緑豊かな国立成育医療研究センターの一角に、内多さんが転職した医療型短期入所施設「もみじの家」がある。
「ウチの施設は、障害者総合支援法に基づき、成育医療研究センターが設立しました。医療的ケア児と家族が最長9泊10日まで過ごしていただけるショートステイサービスを行っています。具体的には、呼吸管理、痰の吸引、チューブから水分や栄養を直接胃や腸へ送る『経管栄養』などの日常の生活を援助するケアを行っていて、治療のために行う医療行為と区別するために『医療的ケア』と呼んでいます」
厚生労働省の調査によると、2018年時点で在宅で医療的ケアが必要な子供は1万9712人。そのうち人工呼吸器が必要なのは4178人だ。