木村多江は「貧乏が似合う」…「阿佐ヶ谷姉妹」怪演で「不幸が似合う」に続き2つ目の“称号”
6畳一間のアパートで豆苗を育てて食べ続けたり、妹にパンツを貸したりする姿に「貧乏が似合う女優」と形容したくなった。8日からスタートしたNHK「阿佐ヶ谷姉妹の のほほんふたり暮らし」がいい。姉の江里子を演じ、つましい生活に溶け込んでいる木村多江(50)にとっては2つ目の「称号」かも?
予告を見ていた時からお笑いコンビの阿佐ヶ谷姉妹にそっくりと思ったが、見たらまさにその通り。木村も妹の美穂を演じる安藤玉恵も阿佐ヶ谷姉妹そのまんまで収まりもいい。ついでにいえば「天才バカボン」のレレレのおじさんみたいに店の前をいつもほうきで掃いているラーメン屋の女将を演じるいしのようこも、「寺内貫太郎一家」で樹木希林が演じたおばあさんのような、アパートの大家を演じる研ナオコも、この人でなければの味わいがある。
全体的にいえば、どこもかしこも頑張っている感がある昨今、脱力感そのもののようなゆるさにホッとする。この手のゆるドラはテレビ東京の専売特許だが、NHKが始めたのにはオヤオヤと思う。NHKは放っておくと社会派ドラマをやりたがるから。