<125>早貴被告との面会を弁護士は頑なに拒否「回答は差し控えさせていただきます」
「こんな電話で話すよりも今から会ってお話をしましょうよ」
私は早貴被告の担当のU弁護士にそう提案した。
「いえ、それはできません」
「なぜですか? 会って話した方がお互いに誤解があったら解決するかもしれないでしょ」
至極まっとうな申し込みだと思うが、相手は頑なに拒絶した。
「あなたは弁護士バッジを持っていて法律の知識もおありでしょうから、誤解されないように説明したらよろしいじゃないですか」
そのように誘っても拒絶は続いた。
「あのね、あなた方がアプリコの顧問弁護士でもないのに、アプリコからお金が振り込まれたことは書きますよ。もしあなたがお金を受け取るのなら早貴さんの口座からでなければ違法になるのは分かりますよね」
「回答は差し控えさせていただきます」
「都合が悪くなると『回答は差し控えさせていただきます』とか『お答えできません』の繰り返しじゃないですか。キミはそれで本当にバッジを着けているんですか?」