一度は捨てた「大声ツッコミ」で成功 おいでやす小田の信条は「世界は冗談でできている」
若手時代は自分を「第2の松本人志」と信じ、イジられることも拒否していた小田。その「大声ツッコミ」の原型は15年以上前、現在は吉本新喜劇に所属している奥重敦史と組んでいた「土瓶」時代にあったという。「2分間、靴下だけを伸ばすネタ」で「靴下伸ばすなー!」と叫び続けていたのだ。
小田は「このネタだけ周りの芸人が面白いと言ってくれた。ただ、僕的には別にふざけてやってるだけ」だと思い、「プロの場でやることじゃない」とそのネタを封印した(TBS「中居正広の金曜日のスマイルたちへ」21年6月18日)。
まったく売れる気配がなく、「やれるところまでやって自分の限界を知ってやめよう」と思っていた小田がやめなかったのは、憧れのダウンタウンと仕事を一回もしてなかったから。「もし特番とかで共演してたら、やめてたかも」(「ガキの使い」=前出)と振り返る。
ピン芸人として「大声ツッコミ」を解禁すると、それを最大限いかせるパートナー、こがけんを得て大ブレークした。座右の銘は「この世は冗談でできている」。冗談のようなドッキリを浴び続け、憧れのダウンタウンの番組で1位に輝いたり、子供の頃から見ていた「ガキの使い」で「24時間インタビュー」など彼メインの企画を任されるまでになった。
「すべてが無駄になる可能性があったけど、ひと花だけでも咲かせたのは良かったなと思います。誰もができることじゃないんで」(同前)