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影山貴彦同志社女子大教授

▽かげやま・たかひこ 同志社女子大学学芸学部メディア創造学科教授。1962年、岡山県生まれ。早大政経学部卒。86年に毎日放送入社、「MBSヤングタウン」ほかテレビとラジオの番組を手掛ける。ABCラジオ番組審議会委員長、GAORA番組審議会副委員長、日本笑い学会理事。著書に「テレビドラマでわかる平成社会風俗史」(実業之日本社)、「おっさん力」(PHP研究所)、「テレビのゆくえ」(世界思想社)など。

ラジオ=疲れる?「いろいろ想像しないといけなくて、しんどいんです」

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「なるほど」とひと呼吸おいてから、「そういう発想はボクにはなかったなぁ、面白いね! でも、もうちょっと聴いてみてはどうやろ? ストンと慣れてくるかもしれないし」と答えました。押しつけっぽく何かをメッセージするより、柔らかく言葉を重ねた方が、今の学生たちには効果的な場合が多いのです。

 それから数カ月して、再び彼女がやってきました。

菅田将暉さんのオールナイトニッポンで、小松菜奈さんとの結婚報告を聴いたのですが、とってもよかったです。一つ一つの言葉を噛みしめてしゃべっていて、菅田さんの表情や気持ちが手に取るように想像できました。ラジオの面白さが少し分かった気がしました!」

 笑顔いっぱいで話してくれた彼女の言葉に、とてもうれしくなりました。

 昨年11月に放送されたその番組は、私も聴いていました。菅田さんの人柄がにじみ出たいい内容でした。彼に限らず飛び切りの報告をファンにする際、ラジオというメディアを選ぶタレントはとても多いです。もちろんそこには戦略的なものもあるかもしれませんが、ラジオの持つ人間味あふれる特性を多くの演者たちが分かっているということでしょう。

 気持ちよくその後の講義に向かえた私でした。 (つづく)

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