立ち位置は「応援」 ティモンディ高岸の「やればできる」に込めた思い
ティモンディの2人は野球の名門・済美高校出身だ。高岸は投手としてプロからの誘いもあった。だが、高3の夏、甲子園行きがかかった県予選の決勝でサヨナラ負けを喫し、初めて大きな挫折を味わった。
大学に進学すると、自分を追い込みすぎて「イップス」になってしまう。誰にも相談ができないまま投げ続けたため、肘を壊してしまった。その結果、野球をやめざるを得なくなった。
「自分の中でも野球が楽しくない、嫌いになってしまいそうなくらい落ち込みました」(ヤフー「Yahoo!ニュースオリジナルVoice」22年4月4日)
当時の心境をそう語る高岸は「僕の人生に野球なんてなかった」と思い込もうとしたが、野球人生を振り返った時、自分の力になっていたのは周囲からの「応援」だと気づいた。ならば「余生は応援する側に回ろう」(テレビ東京系「あちこちオードリー」21年10月13日)と決意。応援できる仕事を探している時に目に留まったのが、東北の復興活動に奔走するサンドウィッチマンの姿だった。
そうして前田を誘って、芸人の道に進み、サンドウィッチマンの所属事務所の門を叩いた。