4週連続ドラマ「さよならの向こう側」貴重な24時間をどう使うか
木曜深夜に放送中の4週連続ドラマ「さよならの向う側」(読売テレビ制作・日本テレビ系)は、現世とあの世の境界が舞台だ。
そこには「案内人」なる男(上川隆也)がいて、死者に「24時間だけ。会いたい人に、会うことが可能」だと教える。ただし、「死亡したことを知らない人に限る」という条件付きだ。
第1話の主人公は不慮の交通事故で亡くなった、中学教師の彩子(貫地谷しほり)。一番会いたいのは、残してきた息子・優太だ。寝顔を見るだけなら大丈夫だろうと深夜の自宅に忍び込む。
突然、優太が目を覚ましたので驚くが、幼くて「死」を理解できていないため、ルールに抵触しなかった。「お母さんは僕のヒーローだ」と言う優太に、「姿が見えなくなっても、いつも思っているから」と伝える彩子。短過ぎたとはいえ、幸せな人生だったと実感することが出来た。
理不尽な死が納得できない状態から始まり、貴重な24時間をどう使うかに悩み、息子との再会を喜ぶ彩子の感情の流れを、貫地谷が丁寧に演じて見事だ。