伊原剛志がイメージと真逆の“ポンコツ刑事”で新境地 「真相は耳の中」が醸す深夜ドラマ妙味
「今期の中ではシリーズ化してほしいと思えるドラマのひとつ」(テレビ誌ライター)なんて声もある。伊原剛志(59)主演の深夜ドラマ「真相は耳の中」(テレビ東京系=金曜深夜0時52分)。
伊原はどちらかといえばコワモテのイメージが強いが、このドラマで演じているのは、今井譲治というポンコツ刑事だ。キャリア30年のベテランながら、刑事の勘や推理センスはゼロ。署内の検挙率はビリで、“逃がしの譲治”とバカにされている。
「これが意外とハマっているんですよ」とスポーツ紙芸能担当デスクがこう続ける。
「伊原さんが刑事役となれば、真逆のイメージが浮かぶじゃないですか。刑事の勘で真犯人を追い詰めていく検挙率トップの『鬼の譲治』みたいな……そんな伊原さんをあえてコミカルな役でキャスティングしたセンスの勝利でしょうね。本人も《オリジナルの面白い脚本と私のとてもユニークなキャラ》なんて話していますが、失礼ながら、こんなに情けないダメダメな男がハマるとは。新境地って感じです」
そんな崖っぷちな譲治の“命綱”は、推理オタクの娘・芽依(筒井あやめ=乃木坂46)がポッドキャストで配信するミステリー番組。天才的頭脳で事件を推理する娘。その配信をうのみに捜査する父。このドラマは《そんな父と娘のいびつな事件簿》とうたうが、あくまでコメディーなので、本格ミステリーを期待してはいけない。