“大歌手”森昌子がたどり着いた境地「お客さんに笑顔になってもらいたい」
■「「うまく聞かせる森昌子じゃなく、お客さんが笑顔になってくださる森昌子がやりたい」
この漫才から数年後、「コンサートの前半をコントっぽくやってみたいので相談にのってください」と台本のオファーをいただき、コンサート先へ伺いました。時間的なことや簡単な打ち合わせの後は「内容はお任せしますから、とにかくお客さんが喜んでくださる楽しい森昌子にしてください!」と頭を下げられ、考えた結果、小学1年生の昌子ちゃんが音楽の授業で「昭和50年代のレコード大賞曲を教えてもらった」というありえない設定にして、森さんにランドセルを背負わせて“1年生”の児童をやっていただくことに。拒否されたらどうしようということもチラッと頭をよぎりましたが、「楽しい森昌子」には自信があったので、そのままぶつけたところ、「おもしろそう! 小1だったらなんでも言えるし、できますね!」と快諾してくださり専属司会の方との息の合ったやりとりに、当時のエピソードとモノマネをふんだんに盛り込んだ「昌子ちゃんのレコード大賞ヒットパレード」が出来上がり、好評を博しました。