“大歌手”森昌子がたどり着いた境地「お客さんに笑顔になってもらいたい」
森昌子の巻
2019年に惜しまれながらも引退された森昌子さん。初めてお会いしたのは10年以上も前。NGK(なんばグランド花月)の公演でゲスト出演された際に西川きよし師匠との「漫才」の台本を書かせていただいたのがきっかけでした。
同年生まれなので、「(“せんせい”で)デビューされた時は友達と“日本一歌のうまい同級生”と呼んでました」とお伝えしたら、「よく(私を)生かしてくださってる台本ありがとうございます」と言っていただき、読み合わせを兼ねた舞台稽古へ。台本を見ることはなく完璧に覚えてきておられ、モノマネ部分はご自分でアレンジされて、きよし師匠のアドリブにも当意即妙に切り返す勘の良さ。「勝手に変えちゃったけど、良かったですか?」「やりやすいように変えてください」「良かった!?」と両手を取って跳ねるように喜ばれてハグをしてこられた“大歌手”の森さん。そして歌のリハーサルでは誰もいない客席の真ん中に座って、森さんの歌声を独占させていただきました。舞台を離れる時には各スタッフに「みなさん、遅くまでありがとうございました!お疲れさまでした。明日はよろしくお願い致します」と深々と頭を下げられる姿に人気の秘密を垣間見た気持ちがしました。