永野は“カウンター”な存在 予測できない不穏な存在であり続けたいのだ
「2人で腹踊りしながら、次の展開ではデヴィッド・リンチの話とかできる。そんな稀有な存在は私しかいない」
(永野/テレビ朝日系「週刊ダウ通信」9月18日放送)
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新進気鋭の8人組ユニット「ダウ90000」。その主宰で、ほぼすべての脚本・演出を務める蓮見翔の年表を見ながら、彼のスゴさをイジワルな目線でイジりながら紹介していたのが、永野(49)だ。「キワモノなのに文化に造詣ある」と自称するように、豊富なカルチャーの知識があるからこその鋭い批評を連発した。そんな永野が自画自賛して放った言葉を今週は取り上げたい。永野は「俺、意外とカウンターで呼ばれた仕事で結果出すんですよ」と笑った。
10代後半から20代前半だった90年代に、永野はニルヴァーナに出会い、衝撃を受けた。それまでのミュージシャンは「俺はキツかったけど成り上がってやったぜ」と歌っていたが、彼らは違った。「ずっと絶望しているからグッと来た(笑)」(文芸春秋「文春オンライン」22年1月30日)という。もう、その頃にはお笑い芸人を夢見ていたが、自分はクラスの人気者ではなく、グレるわけでも、イジメられているわけでもなく、ごく普通。そこにコンプレックスがあったため、ネガティブなことをそのまま表現する音楽に救われた。