松原タニシ「北野誠さんに(事故物件に住めば?と)言われてなかったら、今の僕はいません」
学生時代の話になり、「本多先生の授業は2回しか出てなくて、その1回がブチ切れられて、テーブルをひっくり返して途中で帰られたんで、うわ~噂に聞いてた“鬼の本多”はホンマやった、てー縮みあがりました」と語り始めました。私もその時のことはよく覚えていて、何回目かの授業で緊張感がなく、講師と生徒のボーダーを超える緩い雰囲気に『やる気がないならやめてまえ! もっと緊張感持たんかえ!』と一喝して、そのまま帰りました。もちろん“演技”です。当時の種明かしをすると「マジ切れやと思ってました。凄い演技力!」と爆笑。
養成所を経て、松原くんは漫談などを続けていましたが、鳴かず飛ばず……。悩んでいた時に松竹芸能の大先輩・北野誠さんから「事故物件いうやつに住んで毎日情報を発信してみたらどうやねん。みんな興味あると思うで」と提案してもらい、前の住人が毎日部屋にロウソクを何本も立てて精神を病んでしまったというマンションの一室へ住むことに。
それからは「事故物件住みます芸人」として17軒の部屋に住み、ラジオやユーチューブで発信、本を書けば映画化されというように、現在はその世界では一目置かれる存在として活動を続けています。