城下尊之
著者のコラム一覧
城下尊之芸能ジャーナリスト

1956年1月23日、福岡県北九州市生まれ。立教大学法学部卒。元サンケイスポーツ記者。82年、「モーニングジャンボ 奥様8時半です」(TBS)の芸能デスクとなり、芸能リポーターに転身。現在は「情報ライブ ミヤネ屋」(読売テレビ)、「朝生ワイド す・またん」(読売テレビ)、「バイキング」(フジテレビ)に出演中。

志村けん、仲本工事、蛭子能収は違法賭博で平身低頭だったけど…マスコミも偉そうに言えるのか?

公開日: 更新日:

 もうひとつ賭博問題の取材で印象に残っているのが、「8時だョ!全員集合」で全盛期だったザ・ドリフターズだ。競馬のノミ行為容疑、メンバーの志村けんさん、仲本工事さん(共に故人)が書類送検された時の記者会見。志村さんと仲本さんはひたすら謝るしかなかったが、フジテレビの女性リポーターの質問が特に手厳しかった。

「あなた方、馬券を頼む時に、(番組を)見てくれている子供たちの顔は思い浮かばなかったんですか!」

 ふたりは非常に困った顔で黙り込んでいた。

 僕は隣にいた記者に「馬券のことを考えていて、そんなこと浮かぶわけないよな」と軽口を叩いた覚えがある。

■「お金、賭けてますよね?」の問いにどう答えるか

 また、1998年に漫画家でタレントの蛭子能収(76)が新宿・歌舞伎町の麻雀店で逮捕された。釈放時にマスコミ各社が集まって囲み取材となったが、蛭子さん待ちの現場でひと悶着あった。当時の男子ならその多くは学生時代から麻雀の経験があり、蛭子の方から「みなさんだって多かれ少なかれ、お金、賭けてますよね?」と問いかけられたらどう答えるかという問題だった。あるリポーターは「私は金を賭けないで麻雀をやっています」と言うと、言い出した。僕はそんなことがあるわけがないから、「経験がありますと正直に言うしかない」と主張してマスコミ同士でも意見が食い違ったのだ。

 結果的に蛭子はそのことを尋ねることなく取材は終了したのだが、ひたすら謝る蛭子より、こちら伝える側の“姿勢”のことが記憶に残っている。

 もちろん、違法カジノや金銭トラブルだけは困りものだが。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    「悠仁さまに一人暮らしはさせられない」京大進学が消滅しかけた裏に皇宮警察のスキャンダル

    「悠仁さまに一人暮らしはさせられない」京大進学が消滅しかけた裏に皇宮警察のスキャンダル

  2. 2
    香川照之「團子が後継者」を阻む猿之助“復帰計画” 主導権争いに故・藤間紫さん長男が登場のワケ

    香川照之「團子が後継者」を阻む猿之助“復帰計画” 主導権争いに故・藤間紫さん長男が登場のワケ

  3. 3
    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  4. 4
    巨人・菅野智之の忸怩たる思いは晴れぬまま…復活した先にある「2年後の野望」 

    巨人・菅野智之の忸怩たる思いは晴れぬまま…復活した先にある「2年後の野望」 

  5. 5
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  1. 6
    鹿児島・山形屋は経営破綻、宮崎・シーガイアが転売…南九州を襲った2つの衝撃

    鹿児島・山形屋は経営破綻、宮崎・シーガイアが転売…南九州を襲った2つの衝撃

  2. 7
    「つばさの党」ガサ入れでフル装備出動も…弱々しく見えた機動隊員の実情

    「つばさの党」ガサ入れでフル装備出動も…弱々しく見えた機動隊員の実情

  3. 8
    女優・吉沢京子「初体験は中村勘三郎さん」…週刊現代で告白

    女優・吉沢京子「初体験は中村勘三郎さん」…週刊現代で告白

  4. 9
    ビール業界の有名社長が実践 自宅で缶ビールをおいしく飲む“目から鱗”なルール

    ビール業界の有名社長が実践 自宅で缶ビールをおいしく飲む“目から鱗”なルール

  5. 10
    悠仁さまが10年以上かけた秀作「トンボの論文」で東大入試に挑むのがナゼ不公平と言われるのか?

    悠仁さまが10年以上かけた秀作「トンボの論文」で東大入試に挑むのがナゼ不公平と言われるのか?