永野芽郁と佐藤健が「半分、青い。」以来の共演…他作品でも共演者が同じになるのはナゼ?識者に聞いた
働き方改革や予算縮小、稽古やリハーサル時間も節約したい
ドラマに詳しいライターの木俣冬氏は、キャスティングの決定打については単なる偶然の場合もあるとしながらも、こう言う。
「共演経験があり気心が知れていると、芝居がしやすいことは確かでしょう。初対面だとまず相手を知ることから始めなくてはならず、その関係性がおのずと空気感で出てしまいます。今の時代、働き方改革や予算縮小など、稽古やリハーサルにかける時間も節約したいでしょうから、おのずと共演経験者を集めてしまうことが増えているように感じます」
とかく製作費が削られがちとされる昨今の芸能界の裏事情も透けて見えるというわけだ。併せて木俣氏は、その良し悪しについても語る。
「実際、俳優2人の相性が良ければ芝居はいいものになるし、視聴者も嬉しく、話題性にもなり、いいことづくめです。その反面、パターン化してしまう、物語より俳優優先になってしまう、新しい俳優のチャンスが減る、などの問題点もあります」
最後に木俣氏は「らんまん」と「ゴジラ-1.0」の例について、
「推測でしかないですが、どちらかの作品にキャスティングする際、同時期に同じキャストの別作品にすることで相乗効果を狙う戦略だったかも。もちろん、偶然ということもあるでしょうが、事務所も製作側も先々のスケジュールは分かっていると思いますので」
と、公開のスパンからして、視聴者の反応を見てからのキャスティングでは作品の完成が間に合わないと思われる例についても解説する。
何やらさまざまな裏事情が絡み合った末の結果もあるようだが、とにかく永野と佐藤の演技に期待しよう。