「アンチヒーロー」木村佳乃&大島優子キャスティングで見えた日本のドラマの限界…最終回は視聴率アップ

公開日: 更新日:

 ただ、そのぶん日曜劇場の次回作である二宮和也(41)主演「ブラックペアン」シーズン2は、かなりハードルが上がったか。いずれにせよ拍手喝采で大団円の「アンチヒーロー」なのだが、その一方でこんな指摘もある。

「日本のエンタメ作品にありがちなキャスティングで展開が読めてしまうドラマだった点は否めません」と、元テレビ誌編集長はこう続ける。

「大物俳優が出てきた時点で犯人が誰だか分かってしまうサスペンスドラマなんてその典型ですが、『アンチヒーロー』も、最後まで木村佳乃さんと大島優子さんの存在が謎だった。ぶっちゃけ2人はこんな感じで最後に絡んでくるのではと、ある程度、先の展開が読めてしまったところもあった。実際、そういう視聴者も少なからずいたようですが、それでも高評価なのは、脚本と撮影がハイレベルで、出演陣の熱演にも引き込まれたからでしょう」

 物語のキーパーソンには有名どころを……確かに日本のドラマにはありがちで、だから同じ俳優をとっかえひっかえ起用しているようにも映ってしまう。

「『アンチヒーロー』は少々展開が読めても、それを補ってあまりある脚本や演出、出演者、それとmiletさんの主題歌『hanataba』の美しさにも救われた感じですが、コケた時に言い訳できるような配役なのがミエミエのドラマなんてのは、よくある話です。キャスティングありき。そこが日本のドラマの限界に思えてきます。さすがにドラマ好きの目は肥えてきているので、実力はあるけどそんなに知られていない劇団員などを抜擢するなど、思い切った配役で驚かせるぐらいのサービスをしないと、ますます見てもらえなくなるのでは。先細りじゃないですか」(前出の元テレビ誌編集長)

 最近のドラマがつまらない理由は、いろいろありそうだ。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    フジテレビ問題「有力な番組出演者」の石橋貴明が実名報道されて「U氏」は伏せたままの不条理

  2. 2

    広末涼子容疑者「きもちくしてくれて」不倫騒動から2年弱の逮捕劇…前夫が懸念していた“心が壊れるとき”

  3. 3

    広末涼子容疑者は看護師に暴行で逮捕…心理学者・富田隆氏が分析する「奇行」のウラ

  4. 4

    「とんねるず」石橋貴明に“セクハラ”発覚の裏で…相方の木梨憲武からの壮絶“パワハラ”を後輩芸人が暴露

  5. 5

    元フジ中野美奈子アナがテレビ出演で話題…"中居熱愛"イメージ払拭と政界進出の可能性

  1. 6

    広末涼子が危険運転や看護師暴行に及んだ背景か…交通費5万円ケチった経済状況、鳥羽周作氏と破局説も

  2. 7

    芸能界を去った中居正広氏と同じく白髪姿の小沢一敬…女性タレントが明かした近況

  3. 8

    佐藤健は9年越しの“不倫示談”バラされトバッチリ…広末涼子所属事務所の完全否定から一転

  4. 9

    中居正広氏《ジャニーと似てる》白髪姿で再注目!50代が20代に性加害で結婚匂わせのおぞましさ

  5. 10

    中居正広氏、石橋貴明に続く“セクハラ常習者”は戦々恐々 フジテレビ問題が日本版#MeToo運動へ

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    広末涼子が危険運転や看護師暴行に及んだ背景か…交通費5万円ケチった経済状況、鳥羽周作氏と破局説も

  2. 2

    広末涼子容疑者「きもちくしてくれて」不倫騒動から2年弱の逮捕劇…前夫が懸念していた“心が壊れるとき”

  3. 3

    佐藤健は9年越しの“不倫示談”バラされトバッチリ…広末涼子所属事務所の完全否定から一転

  4. 4

    今思えばゾッとする。僕は下調べせずPL学園に入学し、激しく後悔…寮生活は想像を絶した

  5. 5

    露呈された韓国芸能界の闇…“兵糧攻め”にあうNewJeansはアカウントを「mhdhh」に変更して徹底抗戦

  1. 6

    大阪万博ハプニング相次ぎ波乱の幕開け…帰宅困難者14万人の阿鼻叫喚、「並ばない」は看板倒れに

  2. 7

    大阪・関西万博“裏の見どころ”を公開!要注意の「激ヤバスポット」5選

  3. 8

    フジテレビ問題「有力な番組出演者」の石橋貴明が実名報道されて「U氏」は伏せたままの不条理

  4. 9

    広末涼子が逮捕以前に映画主演オファーを断っていたワケ

  5. 10

    中居正広氏は元フジテレビ女性アナへの“性暴力”で引退…元TOKIO山口達也氏「何もしないなら帰れ」との違い