歌手・女優の畑中葉子さん「生まれ故郷 八丈島の流人まつりを復活させたい」
仕事を再開したのは09年です。長女が不登校だったとき、カウンセラーの先生とお話しているうちに「畑中さんは外に向けて発信できる人だから、不登校について経験を話してほしい」と言われたのがきっかけで、女性のためのカラオケサークルを始めました。女性が悩みを何でも打ち明けられる場があればいいなと思って。でも、家庭に引っ込んでからのブランクは20年です。募集の広告を出してもウンともスンともなくて、そこで、もう一度、歌手・畑中葉子として復活しないと何事もできないと思い、ツイッター(X)で発信するようになり、八丈島の方々とも連携し、そして八丈島の島おこしもしようということになりました。
私が住んでいた頃、八丈島の人口は1万3000人くらいでした。それが去年は7000人を切りました。第一線に戻って仕切り直しをしようと奮起して13年目の23年に緑内障の手術をすることになります。48歳の時、右目が緑内障になったのですが、また悪化してしまいました。手術前には必ず書類にサインしますよね。その中に「万が一のこともある」と書かれていました。えっ、死ぬってこともあるってこと? と思いました。そのときに、仕切り直しって何? どこが第一線? そんなこと言っている場合じゃないと思いました。