単なるリバイバルではなかったレコード人気のウラ…今やアーティストもアナログ盤発売が夢
アナログレコードの人気が再燃するなか、このほど再結成を発表したロックバンド「VINYL(ヴィニイル)」は未発表曲のレコードのリリースを発表。バンド名はレコード盤の主な原材料である塩化ビニールが由来だそうだが、1995年の結成時はCD全盛期。レコード盤での楽曲リリースは初めて。出演したイベントでは、往年の男性ファンから「待っていたぜ!」と声援が響き、女性ファンが感涙という一幕があったそうだ。
「『イカ天』でブレークしたカブキロックスも、デビュー時はCDの時代でレコードを出せなかったので、今のブームに乗ってレコードをリリースしています。ボーカルの氏神一番は『レコード発売の夢がかないました』と大喜びしてますよ」と、音楽関係者は言う。
こうしたミュージシャンらの要望が相次ぎ、CDなら1カ月以内にプレスできるところ、レコードは工場が混んでいて、プレスまで3カ月待ちになっているという。一般社団法人日本レコード協会によると、2023年の生産金額は1989年以来34年ぶりの60億円超えとなったそうだ。
東京の渋谷では、プレーヤーに自分で針をレコードに落とし、好きな楽曲を聴くことのできるカフェ「RECOCO(レココ)渋谷」が人気で、若者らが行列をつくることもあるらしい。ビートルズ、マイケル・ジャクソンといった洋楽、80年代アイドルの懐メロにサザンオールスターズなどのJ-POPと、街から流行歌の響きが聞こえなくなって久しいが、令和の時代になってまさかの復活といったところか。