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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。「芸能界」というビジネスは、いかにして始まったのか。貴重な証言を収録した「芸能界誕生」(新潮新書)。伝説の番組「アメリカ横断ウルトラクイズ」を基に描く青春群像ノンフィクションノベル「史上最大の木曜日 クイズっ子たちの青春記」(双葉社)。2つの最新著が絶賛発売中!

下ネタ不遇時代でも武器となる ルシファー吉岡の「悲哀」と「バカバカしさ」

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「僕が思いつく面白いことの8割が下ネタなんですよね(笑)。ナチュラルボーンなんです」(城南コミュニティ「笑まる。」20年2月17日)

 だが、マセキの“社風”として得意の下ネタを封印していた時期もあった。普通のネタでもそこそこウケてはいたが、だんだん事務所ライブのランクも下がっていき、ついには一番下になってしまった。そこで下ネタを“解禁”すると大きくウケた。一度封印したことで「ただただエロいとか、ただただ下品とか、嫌悪感があるような押し出し方ではなく、バカバカしさを全面に押し出せるように」(Astray「ワラパー」21年1月18日)方向性が定まったのだ。

 また、自分の強みは何かと聞かれたルシファーは「悲哀」だと答えている(太田出版「QJweb」24年3月6日)。初めて「R-1」決勝に出場した時に披露したネタも「キャンタマクラッカー」。バカバカしい下ネタだった。その放送後に芸人になることを強く反対していた母からメールがあった。「ゴールデンであんな下ネタやったら、アキャンタマー」(「まいにちdoda」=前出)と。

 確かに下ネタは地上波のテレビでは年々厳しくなっているが、ルシファー吉岡の悲哀とバカバカしさは、大きな武器になるに違いない。

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