もう始まっている争奪戦…清原の更生阻むTV局の“商魂”
同時期、NHKも清原被告のお遍路に密着。ドキュメンタリー番組の制作を進めていた。そんなテレビ局が、逮捕後には手のひらを返して、「現役時代から覚醒剤に手を染めていた可能性がある」などと素知らぬ顔で清原を糾弾する。ブラックジョークである。
清原被告は今月17日の初公判で、「(薬物疑惑報道後に仕事が)ほぼなくなった」と話していた。それでも、銀座や六本木の高級クラブで遊び、覚醒剤を買っていた。その原資になっていたのは、わずかな貯蓄とパチンコイベントの地方営業、そしてテレビ出演のギャラである。結果的にテレビ局は、清原被告に薬物代を渡していたようなものだ。
覚醒剤事犯はただでさえ再犯率が高い。40代は72・2%。50代以上は8割以上に跳ね上がる。清原被告の場合は、逮捕前からの友人が支援者になっており、更生プログラムも判然としない。初公判に情状証人として出廷した親友の大魔神・佐々木主浩氏も「野球教室、ボランティアなど。これから相談して。ボクらにできることを一つ一つ」と更生への具体的な道筋を示すことができなかった。
そんなところへ、高いギャラを持ってテレビ局が群がれば、どうなるのか。反省もそこそこに派手な世界に舞い戻り、視聴率目当てにチヤホヤされて、遊ぶ金にも困らない。そこにあるのは、クスリに手を染めていたときと同じ環境である。
清原被告の更生を阻むのはテレビ局ではないか。