心臓も冬支度を忘れるな
12月に入って一気に寒くなり、いよいよ冬本番を迎えます。この季節は、心臓疾患を抱えている方はもちろん、高血圧、高血糖、高コレステロールといった心臓の危険因子を指摘されている方は、“心臓の冬支度”をしてください。
まず、寒くなると血圧が上昇します。体の熱を逃がさないように血管が収縮するためです。血圧が高くなると血管にも大きな圧力がかかり、傷つきやすくなります。その傷からコレステロールが入り込んでプラークを形成し、動脈硬化を促進するのです。さらに、動脈硬化が進んでいる状態で急激に血圧が上がると、心筋梗塞などの発作を起こして突然死を招くリスクが上がります。
普段から血圧を下げる薬を飲んでいる人は、冬になったら「いま飲んでいる薬で問題がないかどうか」を見直す必要があります。
また、寒い日の早朝は、掃き掃除や運動にも気を付けましょう。心臓発作は、早朝や起床直後に起こりやすいというデータがあります。寒い朝、起きてすぐに重い物を持ち上げたり、階段の上り下りをしたり、掃除などで体を動かすと、急激に血圧が上昇し、脈拍が増えて心臓の負荷が上がってしまうのです。