重篤な病気起こすことも 心臓カテーテル検査を甘く見ない

公開日: 更新日:

 その結果、血管が狭くなったり、詰まっていたりする場所がわかれば、治療法が決まる。たとえば血管をバルーンとステントで広げる冠動脈形成術を行うのがいいのか、バイパス手術がいいのかなどはこの検査で最終判断されるという。

「ただし、心臓カテーテル検査はとても有益な検査ですが、100%安全な検査ではありません。カテーテルが心臓や動脈の壁を傷つけたり、造影剤による心臓の収縮力の低下、不整脈や腎機能障害が起きたりすることがあります」

■事故率は低いが起きれば深刻

 実際、心臓カテーテル検査で死亡する確率は0.05%、脳梗塞心筋梗塞、不整脈、造影剤によるアナフィラキシーショックなどの重篤な合併症を起こす確率は0.2%程度あるといわれている。特に多いのが脳梗塞で、カテーテルが大動脈壁や大動脈弁を傷つけて、動脈壁のプラークや血液の塊が飛び、脳を直撃してしまうことがある。

 事故率は低いとはいえ一度起こってしまえばその被害は深刻だ。しびれや麻痺の後遺症が残ったり、寝たきりになったり、最悪、亡くなるケースがまれとはいえある。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  2. 2

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  3. 3

    松本人志は勝訴でも「テレビ復帰は困難」と関係者が語るワケ…“シビアな金銭感覚”がアダに

  4. 4

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  5. 5

    貧打広島が今オフ異例のFA参戦へ…狙うは地元出身の安打製造機 歴史的失速でチーム内外から「補強して」

  1. 6

    紀子さま誕生日文書ににじむ長女・眞子さんとの距離…コロナ明けでも里帰りせず心配事は山積み

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    メジャー挑戦、残留、国内移籍…広島・森下、大瀬良、九里の去就問題は三者三様

  4. 9

    かつての大谷が思い描いた「投打の理想」 避けられないと悟った「永遠の課題」とは

  5. 10

    大谷が初めて明かしたメジャーへの思い「自分に年俸30億円、総額200億円の価値?ないでしょうね…」