著者のコラム一覧
中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

社員のがん先進治療に500万円 新浪流経営者が患者を救う

公開日: 更新日:

 調査は昨年12月に行われました。細かい設問は割愛しますが、がんに関する12の質問で、企業や個人のがん理解度をチェック。それとがん対策の実情を比較しました。

 その結果、理解度の高い企業は、低い企業に比べてがん検診の実施率が高く、胃がんは58.0%対50.8%、肺がんは44.0%対20.0%。大腸がんに至っては、高理解度企業が低理解度企業を22.7ポイントも上回る62.7%です。

 女性のがんの子宮頚がんと乳がんについても同様で、それぞれ高理解度企業は低理解度企業より10ポイント、19.5ポイントも高いのです。

 経営者の理解度が高いと当然、就労支援も広がります。勤務時間変更は高理解度企業が42.7%で実施していますが、低理解度企業は21.7%。傷病休暇制度の実施は、低理解度企業のダブルスコア以上の58%です。

 年間約100万人が新たにがんになりますが、そのうち3分の1が働く世代。65歳までに男女とも15%の確率でがんを発症し、会社員の死亡原因は、およそ半数ががんです。高齢化や定年延長などが相まって、働く世代でがんになるケースが増えているのです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    高市政権マッ青! 連立の“急所”維新「藤田ショック」は幕引き不能…橋下徹氏の“連続口撃”が追い打ち

  4. 4

    YouTuber「はらぺこツインズ」は"即入院"に"激変"のギャル曽根…大食いタレントの健康被害と需要

  5. 5

    クマと遭遇しない安全な紅葉スポットはどこにある? 人気の観光イベントも続々中止

  1. 6

    和田アキ子が明かした「57年間給料制」の内訳と若手タレントたちが仰天した“特別待遇”列伝

  2. 7

    藤川阪神で加速する恐怖政治…2コーチの退団、異動は“ケンカ別れ”だった

  3. 8

    阪神・才木浩人が今オフメジャー行きに球団「NO」で…佐藤輝明の来オフ米挑戦に大きな暗雲

  4. 9

    「渡鬼」降板、病魔と闘った山岡久乃

  5. 10

    元大食い女王・赤阪尊子さん 還暦を越えて“食欲”に変化が