人間の体には毎日たくさんのがん細胞が生まれていて、がん抑制遺伝子が増殖を抑制している。自転車に例えると、ブレーキの役割を果たしているわけです。通常は父親と母親から一つずつ受け継ぐがん抑制遺伝子ですが、生まれつきそのうちの一つが変異している場合があります。
つまりブレーキが一つしかない状態。一つであっても機能しているうちは問題ないのですが、何らかの原因で故障してしまうと、がんが発症してしまう。それが遺伝的要素の強いがんです。
遺伝する可能性があるがんの家系の場合は、20代から胃カメラを習慣化するなど、健康診断を怠らないようにしてください。
(下北沢トモクリニック/村上知文院長)