子供が不登校…ひきこもり回避は「共感と理解」がポイント

公開日: 更新日:

 子供の適応障害では、大きな役割を果たすのが親だ。

「怒ったり、子供がやりたくないことを強要させるのは逆効果。『なぜやりたくないのか』に耳を傾け、本人が抱えている問題を知る。『どうすればできるのか』『どこまでならできるのか』など、解決法をともに探っていく。子供の気持ちに共感し、理解することが大事です」(貝谷理事長)

 A君のケースでは、小児の心療内科を親が受診。医師のアドバイスを受け、A君と繰り返し話をする中で、親の「みんなが中学受験をするのだから、我が子にもそれをさせることが親の務め」という気持ちと、「転校という大きな環境の変化に加え、中学受験もしなければならなくなったのが大きなストレス」というA君の気持ちに大きな乖離があることを、親が理解した。

 親が態度を改め、A君の自主性を重んじるようになるにつれて、A君は徐々に登校するようになり、クラスメートとも打ち解けていった。

「適応障害、つまり“病気とは言えない”状態の間に親が手を打つことが大事。早い段階で心療内科や精神科に相談するのも手です。小児も安全に使える不安を抑制する薬もあるので、場合によっては使うのもいい。事態が長引くと、本格的なひきこもりになる恐れがあります」

 ちょっとした変化も見逃してはいけない。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    相撲協会の逆鱗に触れた白鵬のメディア工作…イジメ黙認と隠蔽、変わらぬ傲慢ぶりの波紋と今後

  2. 2

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  3. 3

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 4

    《2025年に日本を出ます》…團十郎&占い師「突然ですが占ってもいいですか?」で"意味深トーク"の後味の悪さ

  5. 5

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  1. 6

    中居正広の女性トラブルで元女優・若林志穂さん怒り再燃!大物ミュージシャン「N」に向けられる《私は一歩も引きません》宣言

  2. 7

    結局《何をやってもキムタク》が功を奏した? 中居正広の騒動で最後に笑いそうな木村拓哉と工藤静香

  3. 8

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  4. 9

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  5. 10

    高校サッカーV前橋育英からJ入りゼロのなぜ? 英プレミアの三笘薫が優良モデルケース