軽い病気と思っていたら…糖尿病患者は感染症を甘く見ない

公開日: 更新日:

 治療の基本はペニシリンやアンピシリンといった抗菌剤の投与。一般的には投与から2~7日で熱が下がり、4~6週で治療は終了する。幸い50代のこの女性も薬の投与だけで治療は終わった。

「女性はHbA1cが8%を超えていました。以前はよく膀胱炎を発症していたようです。肺化膿症を発症したのは仕事のストレスを、大好きなショートケーキを食べることで解消するようになったせいだろうと、この女性はお話しされていました」

血糖値が上昇して重症化するケースも多い

 そもそも糖尿病の人が感染症になりやすいのは感染防御機構が破綻しやすいからだ。

「例えば、白血球の成分である好中球は体内に細菌やウイルスが侵入するとそれを取り囲んで貪食します。ところが血糖が高いと、この機能が低下するのです。また、ヒトには免疫反応と呼ばれるシステムがあります。一度感染した病原体に対して抗体を作ることで、同じ病原体が侵入したときに対処するのです。血糖が高いと、やはりこの免疫反応も弱くなってしまうのです」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    日本ハムが新庄監督の権限剥奪 フロント主導に逆戻りで有原航平・西川遥輝の獲得にも沈黙中

  2. 2

    白鵬のつくづくトホホな短慮ぶり 相撲協会は本気で「宮城野部屋再興」を考えていた 

  3. 3

    DeNA三浦監督まさかの退団劇の舞台裏 フロントの現場介入にウンザリ、「よく5年も我慢」の声

  4. 4

    藤川阪神の日本シリーズ敗戦の内幕 「こんなチームでは勝てませんよ!」会議室で怒声が響いた

  5. 5

    佳子さま“ギリシャフィーバー”束の間「婚約内定近し」の噂…スクープ合戦の火ブタが切られた

  1. 6

    半世紀前のこの国で夢のような音楽が本当につくられていた

  2. 7

    生田絵梨花は中学校まで文京区の公立で学び、東京音大付属に進学 高3で乃木坂46を一時活動休止の背景

  3. 8

    武田鉄矢「水戸黄門」が7年ぶり2時間SPで復活! 一行が目指すは輪島・金沢

  4. 9

    田原俊彦「姉妹は塾なし」…苦しい家計を母が支えて山梨県立甲府工業高校土木科を無事卒業

  5. 10

    プロスカウトも把握 高校球界で横行するサイン盗みの実情