風邪薬が心臓に与える悪影響を抑えるには生活習慣が重要
梅雨で不安定な天気が続き、いわゆる「夏風邪」がはやり始めているようです。風邪かな? というとき、まずは市販の風邪薬=総合感冒薬を飲んで様子を見る人がほとんどでしょう。
しかし、心臓にトラブルを抱えていたり、血圧が高めの人は注意が必要です。いわゆる慎重投与の対象になっていると、副作用から心臓疾患を発症したり、悪化する危険があるのです。米国の心臓領域の学会は、「市販の風邪薬の中には心血管に悪影響を及ぼすものもあることを理解し、慎重に判断してから使用するように」と注意喚起しているほどです。
風邪薬の多くに含まれている成分の中で、心臓や血管に大きな影響を与える代表的なものが「エフェドリン」です。交感神経を興奮させることで起こる血管収縮作用により、鼻粘膜の腫れを抑えて鼻づまりを緩和させたり、気管支を拡張させて咳を止めます。
しかし、血管が収縮すると、心臓が全身に血液を送り出すためにはそれだけ大きな力が必要になり、心臓に負荷がかかります。心臓疾患や高血圧を抱えている人はもちろん、それまで問題なかった人も風邪薬に入っているエフェドリンの影響がきっかけで心臓疾患を発症するケースもあるので注意してください。