倦怠感は病気か 血液検査で見分ける糖尿病と肝炎の可能性

公開日: 更新日:

 肝炎もあるかもしれません。アルコールの過剰摂取のほか、肝炎ウイルスの感染です。たとえば、A型肝炎ウイルスは、東南アジアなどで不衛生な食品を摂取したりすると感染することがあり、B型とC型は、ピアスの穴開けや入れ墨などでの注射針の使い回しや輸血のほか、性交渉、出産で感染することも。

 それぞれの潜伏期間を経て発症すると、発熱のほか、倦怠感や食欲不振、嘔吐などが表れます。採血で肝機能のほか、ウイルスの有無をチェックするのが決め手。肝炎が慢性化すると、肝硬変から肝がんに至るリスクが高いので早期発見、早期治療が欠かせません。

 甲状腺の病気は女性に多く、30~40代の女性なら、甲状腺機能が低下する橋本病なども考えられます。甲状腺ホルモンは代謝を調節する働きがあり、それが不足すると、食欲がないのに体重が増えたり、むくみがひどくなったりするほか、意欲や気力の低下から、いろいろなことがおっくうになったり、すぐ眠くなったりするのです。疑わしいときは、内分泌科を受診。甲状腺のエコー検査や甲状腺ホルモンのチェックを受けるといいでしょう。

 ほかに腎不全や貧血なども。だるさが気になれば、受診が無難です。

(梅田悦生・赤坂山王クリニック院長)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  2. 2

    阪神・佐藤輝明にライバル球団は戦々恐々…甲子園でのGG初受賞にこれだけの価値

  3. 3

    FNS歌謡祭“アイドルフェス化”の是非…FRUITS ZIPPER、CANDY TUNE登場も「特別感」はナゼなくなった?

  4. 4

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  5. 5

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋

  1. 6

    兵庫県・斎藤元彦知事らを待ち受ける検察審の壁…嫌疑不十分で不起訴も「一件落着」にはまだ早い

  2. 7

    カズレーザーは埼玉県立熊谷高校、二階堂ふみは都立八潮高校からそれぞれ同志社と慶応に進学

  3. 8

    日本の刑事裁判では被告人の尊厳が守られていない

  4. 9

    1試合で「勝利」と「セーブ」を同時達成 プロ野球でたった1度きり、永遠に破られない怪記録

  5. 10

    加速する「黒字リストラ」…早期・希望退職6年ぶり高水準、人手不足でも関係なし