倦怠感は病気か 血液検査で見分ける糖尿病と肝炎の可能性
肝炎もあるかもしれません。アルコールの過剰摂取のほか、肝炎ウイルスの感染です。たとえば、A型肝炎ウイルスは、東南アジアなどで不衛生な食品を摂取したりすると感染することがあり、B型とC型は、ピアスの穴開けや入れ墨などでの注射針の使い回しや輸血のほか、性交渉、出産で感染することも。
それぞれの潜伏期間を経て発症すると、発熱のほか、倦怠感や食欲不振、嘔吐などが表れます。採血で肝機能のほか、ウイルスの有無をチェックするのが決め手。肝炎が慢性化すると、肝硬変から肝がんに至るリスクが高いので早期発見、早期治療が欠かせません。
甲状腺の病気は女性に多く、30~40代の女性なら、甲状腺機能が低下する橋本病なども考えられます。甲状腺ホルモンは代謝を調節する働きがあり、それが不足すると、食欲がないのに体重が増えたり、むくみがひどくなったりするほか、意欲や気力の低下から、いろいろなことがおっくうになったり、すぐ眠くなったりするのです。疑わしいときは、内分泌科を受診。甲状腺のエコー検査や甲状腺ホルモンのチェックを受けるといいでしょう。
ほかに腎不全や貧血なども。だるさが気になれば、受診が無難です。
(梅田悦生・赤坂山王クリニック院長)