【すそワキガ】強いほど性ホルモンが活発に働いている証拠
ただし、臭いの強さには個人差があり、脇の下の臭いが強いと「ワキガ(腋臭症)」、外陰部の臭いが強いと「すそワキガ(外陰部臭症)」と呼びます。それはアポクリン腺の大きさや数は遺伝によって個人差があるからです。
特にすそワキガは女性に多く、男女比は男性2人に対して女性が8人程度といわれています。
では、アポクリン腺の汗にはどんな役割があるのでしょうか。
人間のアポクリン腺は、哺乳類がフェロモンを分泌する芳香腺(ほうかせん)が退化したものとされています。そのため思春期になると性ホルモンの影響で分泌が増えて臭いが強くなり、老年期になるとアポクリン腺が小さくなって分泌が減るのです。
しかし、日本人や中国人、韓国人などの東アジア人は、他の人種に比べてアポクリン腺の分泌量が少ないことが分かっています。それはABCC11遺伝子が「GG型」もしくは「GA型」であれば分泌量が多く、「AA型」は分泌量が少ないからです。「AA型」は日本人の70~80%を占める一方で、欧州やアフリカ系の人では0~3%しかいません。
このような背景があって、日本人は体臭に対してより過敏になるのでしょう。すそワキガがあるということは、性ホルモンが活発に働いている証拠。周囲に迷惑にならない程度の臭いなら、あまり神経質にならない方がいいでしょう。