歌手の香寿美さん「坐骨神経痛」に苦しんだ1年半を語る
就寝中も寝返りができなかったですし、朝起きるときは、ベッドの上でゆっくり膝を曲げて胸にギュッと引き寄せられるまで、約30分かけてストレッチしていました。ベッドから下りてもすぐに腰が伸ばせないので、低いところから手をついてテーブルや壁を頼りに腰を伸ばしてやっと歩きだす感じでしたね。
そんな中でも、舞台に立つとダンスもできるし、脚を高く上げることもできたんですよ。ただ、お客さまをお見送りした途端に崩れ落ちて、抱えられて帰った日もありました。
病院には何カ所も行きました。でも、どこへ行っても「ヘルニアです。手術の必要はない。時間が経てば治る」と判で押したように言われましたし、薬も神経をぼやかす薬ばかりで治る気配がありませんでした。あまりにつらいので、「こんな体じゃ夫が可哀想だから離婚しようか」と思ったりしたくらいです(笑い)。
■ペインクリニックでの治療が転機に
転機は、痛みに耐え続けておよそ1年後でした。痛いけれど動かなければいけないと思い、通っていたアクアビクス(プールで行うエアロビクス)のお友達から、「座骨神経痛で5年苦しんだけれど、ペインクリニックで処方された薬を4カ月飲んだら治った」というお話を聞いたのです。そのクリニックが、たまたま私が通院しているブレストクリニックの近所でした。実は私、2011年に乳がんで手術をしていまして、定期的にブレストクリニックで検診を受けているんです。