起業家の岡本麻里さん 精神病棟への入院経験で学んだ考え方

公開日: 更新日:

「生きているのは、過去でも未来でもない。今だけだ」と思ったのは、入院中に北朝鮮がミサイルを撃ったというニュースを見た時でした。

「もし病院にミサイルが落ちたら、息子に会えなくてつらいというこの感情さえもなくなってしまう」と思い、「過去にとらわれたり未来に不安を抱いている場合じゃない。今をただ生きればいい」という気持ちになりました。

 必要なのは今を生きること。自分の体調と心に素直になり「頑張ってるね。無理しなくていいよ」と、今を生きれば、過去も報われるし、未来も救われる――そう、すっきり霧が晴れました。

 入院の途中からは、「ここは熱海の旅館で、自分は執筆のために缶詰めになれる!」と思うことにしました。東京では、日々何かに追われる生活でしたから、この有り余る自由な時間を有意義に使おうと、アニメの台本を書くことを思いついて、うまく気持ちを置き換えられたのが幸いでした。

 入院生活中は、いろんな患者さんがいて、いろんな場面に遭遇しました。急に怒り出す人、夜中にドアを叩いて悩みを言う人、見えない人としゃべる人、病室でオシッコしちゃうおじいちゃん……。それを看護師さんに報告するのが私の役目みたいになっていました。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    相撲協会の逆鱗に触れた白鵬のメディア工作…イジメ黙認と隠蔽、変わらぬ傲慢ぶりの波紋と今後

  2. 2

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  3. 3

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 4

    《2025年に日本を出ます》…團十郎&占い師「突然ですが占ってもいいですか?」で"意味深トーク"の後味の悪さ

  5. 5

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  1. 6

    中居正広の女性トラブルで元女優・若林志穂さん怒り再燃!大物ミュージシャン「N」に向けられる《私は一歩も引きません》宣言

  2. 7

    結局《何をやってもキムタク》が功を奏した? 中居正広の騒動で最後に笑いそうな木村拓哉と工藤静香

  3. 8

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  4. 9

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  5. 10

    高校サッカーV前橋育英からJ入りゼロのなぜ? 英プレミアの三笘薫が優良モデルケース