バッハ会長発言で物議 中国製は欧米のワクチンと何が違う
今月、国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長は、「中国からワクチンを購入し、東京大会の参加者に提供する」と発表した。中国製は日本では未承認で、米国・英国メーカー製のワクチンに比べて、副作用のリスクも未知数だ。問題はないのか――。
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【Q】中国製は欧米のワクチンと何が違うのか
【A】中国製ワクチンは製薬大手シノバック・バイオテック、シノファームの計2種類ある。
「ともにウイルスをホルマリンなどで殺して精製した不活化ワクチンです。インフルエンザワクチンなどで行われる伝統的な作製方法で、コロナウイルス自体が人工的に培養でき、作製法も簡単だから大量生産できるのです。ただし、免疫が1回だと体内に出現した抗体を回避するため、変異したコロナには効きにくくなるかもしれません。有効性の目安はインフルエンザワクチンより高くなると思います。重篤な副反応はないと考えますが、中国が副反応がないと発表している点は疑問です」
米デューク大によれば、中国製ワクチンの輸入または無償提供を受けている国・地域は26に上るという。ただし、他のワクチンに比べると臨床結果の数は少なく、推移を見守る必要はあるだろう。
この中国製ワクチンよりも専門家が懸念するのはロシア製ワクチンだ。今月23日にはプーチン大統領が接種したと報じられたが……。