50代のダイエット 10キロ減に成功するも不調なのはなぜ?

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 低血糖だと筋肉も疲れやすくなる。愛国学園短大非常勤講師で管理栄養士の古谷彰子氏が言う。

「筋肉は体を支えたり動かすだけでなく、血液中の糖質(グルコース)を筋グリコーゲンとして取り込むことでエネルギーを貯蔵し、血糖を調整する働きがあります。筋肉を動かすときは、筋グリコーゲンを分解してエネルギーをつくります。このとき、乳酸とともに水素がつくられます。その結果、筋肉に蓄えられた筋グリコーゲンの減少と水素による体の酸化で筋肉疲労が起きるのです。極端な低糖質ダイエットで筋肉が疲れるのは、このためです」

 怖いのは無謀で極端なダイエットは大事な筋肉をやせさせることだ。

「筋肉は年齢が高くなるほど減ります。70代の人の筋肉量は20代の4割といわれています。筋肉量は長生きにつながることがわかっており、その減少は問題です。先述したとおり、筋肉は血糖調整機能もあるので、筋肉量が減る高齢者ほど血糖の制御が難しく糖尿病が増えるのです。やせの糖尿病が高齢者に多いのも、このためです。しかも、糖尿病の人は筋肉量が減りやすい。無謀な低糖質ダイエットが筋肉減少に拍車をかける可能性もあります」(水井氏)

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