50代のダイエット 10キロ減に成功するも不調なのはなぜ?

公開日: 更新日:

 低血糖だと筋肉も疲れやすくなる。愛国学園短大非常勤講師で管理栄養士の古谷彰子氏が言う。

「筋肉は体を支えたり動かすだけでなく、血液中の糖質(グルコース)を筋グリコーゲンとして取り込むことでエネルギーを貯蔵し、血糖を調整する働きがあります。筋肉を動かすときは、筋グリコーゲンを分解してエネルギーをつくります。このとき、乳酸とともに水素がつくられます。その結果、筋肉に蓄えられた筋グリコーゲンの減少と水素による体の酸化で筋肉疲労が起きるのです。極端な低糖質ダイエットで筋肉が疲れるのは、このためです」

 怖いのは無謀で極端なダイエットは大事な筋肉をやせさせることだ。

「筋肉は年齢が高くなるほど減ります。70代の人の筋肉量は20代の4割といわれています。筋肉量は長生きにつながることがわかっており、その減少は問題です。先述したとおり、筋肉は血糖調整機能もあるので、筋肉量が減る高齢者ほど血糖の制御が難しく糖尿病が増えるのです。やせの糖尿病が高齢者に多いのも、このためです。しかも、糖尿病の人は筋肉量が減りやすい。無謀な低糖質ダイエットが筋肉減少に拍車をかける可能性もあります」(水井氏)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    横浜とのFA交渉で引っ掛かった森祇晶監督の冷淡 落合博満さんは非通知着信で「探り」を入れてきた

  2. 2

    複雑なコードとリズムを世に広めた編曲 松任谷正隆の偉業

  3. 3

    中学受験で慶応普通部に進んだ石坂浩二も圧倒された「幼稚舎」組の生意気さ 大学時代に石井ふく子の目にとまる

  4. 4

    ドジャース内野手ベッツのWBC不参加は大谷翔平、佐々木朗希、山本由伸のレギュラーシーズンに追い風

  5. 5

    「年賀状じまい」宣言は失礼になる? SNS《正月早々、気分が悪い》の心理と伝え方の正解

  1. 6

    国宝級イケメンの松村北斗は転校した堀越高校から亜細亜大に進学 仕事と学業の両立をしっかり

  2. 7

    放送100年特集ドラマ「火星の女王」(NHK)はNetflixの向こうを貼るとんでもないSFドラマ

  3. 8

    維新のちょろまかし「国保逃れ」疑惑が早くも炎上急拡大! 地方議会でも糾弾や追及の動き

  4. 9

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  5. 10

    【京都府立鴨沂高校】という沢田研二の出身校の歩き方