50代のダイエット 10キロ減に成功するも不調なのはなぜ?
筋肉量の低下は、筋肉と骨をつなぐ「腱」も弱くする。
「極端な低糖質ダイエットをしている中高年の中にはアキレス腱や指や肩の腱板が痛いと訴える人もいます。腱が断裂すると手術以外に再生できません。普段歩かない人が毎日1万歩はオーバーワークです」(水井氏)
そもそも1日1万歩に科学的根拠はない。宣伝用の言葉が健康常識と勘違いされているだけだ。
では、どうすればいいのか? 古谷氏は「ダイエットをするときこそ、いつも以上にミネラルやビタミンを含め栄養素の取り方に気を配る必要があります。とくに、運動後は炭水化物をまったく取らないのではなく、良質なタンパク質と一緒に取りましょう。筋肉の回復効果が上がることがわかっています」と言う。
とはいえ、一般の人がダイエットについての栄養を理解するのは難しい。
「だからこそダイエットは、それに詳しいトレーナーが必要です。私は彼らのアドバイスに従って1回1時間、週3回ジムで運動し、食事の取り方を教わることで健康的にやせられたのです」(水井氏)
ダイエットは体を変えることであり、命に関わる一大事。何の準備もなしに、軽い気持ちで手を出すべきものではないのだ。